蘇軾(そしょく)、蘇 東坡(そとうば)

  cf. 家名の蘇は、河南省の関所の地名に由来。

   号の東坡は、党争(新法党と旧法党の争い)に巻き込まれて左遷された土地に

  彼が名付けた名前に由来し、「東の丘(坡は「坂」または、「堤防」)」の意味。

   蘇 東坡が、卒塔婆(サンスクリット語のストゥーパ Stupa 「仏塔」の音訳)に由

  来するというのは俗説。

   代表作の「赤壁の賦」は、その場所が赤壁の戦いの古戦場ではないことを知りつつ、

  三国時代の群雄達に思いを馳せて詠まれたらしい。よって、蘇軾が「赤壁の賦」を詠

  んだ場所は「文赤壁」、古戦場の場所は「武赤壁」と区別されている。

   東西冷戦時代末期の中国で、同じ東側陣営でありながら民主化が進む「蘇聯(ソ連

  の中国語名)」と「東欧」(特に「坡蘭土(ポーランドの中国語名)」)から最初の一字ずつ

  取って、「蘇東坡」と呼んだという話がある。